上海の「風俗床屋」

中国上海の風俗床屋はそれこそ上海の街中に点在してるが、中にはちょっと様子のおかしい床屋がある。風俗店である。その数は、場所によっては一般の床屋をはるかにしのぐ。【社区(コミュニティ)】のゲートを出た通りにある12軒の床屋のうち、10軒は風俗店だ。外国人駐在員が住む環境なんだろうかと、ときどきふと思うことがある。

これだけ数が多いと、一般の床屋と間違えてこの「風俗床屋」に入り込んでしまう危険性があるのではないかと思われるかもしれない。だが、心配ご無用である。一般の床屋と「風俗床屋」の見分け方を、ここで紹介しておこう。

店内に若い女の子しかおらず、散髪や洗髪の設備が見当たらない。→風俗度99%店内の明かりがピンク色で、女の子は露出度がやたらと高く、外を向いて座っていたりする。→風俗度120%目が合うと、女の子が「帅哥!(かっこいいお兄さん!)」と叫び手招きする。→風俗度500%一般の床屋と風俗の床屋を見分けられないやつはただのバカ。上海に慣れているかどうか以前の、常識力があるかどうかの問題だ。

以前、「風俗床屋」の手入れらしき場面に出くわしたことがある。だが、何か別の容疑だったのだろうか?近所の店には手が入っていないし、手の入った店も数日後には営業を再開していた。

まさか日本の警察と同じように、「現場を押さえないと逮捕できない」なんて言い訳をするのだろうか?中国の公安にとって、有無を言わさず強制排除するなんてことは、その気になれば簡単な話だと思うのだが。裏でリベートを払っているからなのか、あるいは当局者やその友人が、接待したりされたりを含め、普段から利用しているからなのか、大げさなスローガンを掲げているわりに、当局は「風俗床屋」を放任している。いや、放任というよりは野放し状態に近い。

風俗店や援助交際が氾濫している日本から来た日本人が、「なんで社会主義国家に風俗店なんかがあるんだ!」なんて騒いでも仕方がない。ここで言いたいのは、中国では実際の行動が伴っていないスローガンがやたらと目に付くということだ。

 
[PR]